問題はこっから。その「旧約」の中の律法書はモーセ5書とも呼ばれていて、これらを「トーラー」と呼び最重要視している。その5冊の巻頭を飾る「創世記」には神が天地を創造しイスラエル人がエジプトで生活するまでの内容が書かれている。
その頃の人間は死ぬ事の無い霊的な存在で自然との調和がとれた道徳的な存在でもあった。しかし、そこに土の塊からできたアダムとイブの男女を作り邪悪な蛇の登場によって神と人間と自然の調和が狂い始める。
そこで神は怒り、大洪水を起こす。そして生き残った者の中に信仰心の強かったアブラハムという人物を見つけ民族の父として子孫繁栄を彼に約束する。飢饉からの避難という事で神の計画によりエジプトに移住し、ここからユダヤ人のエジプトでの生活が始まる。

トーラーの2巻目は「出エジプト記」。それはユダヤ人がエジプト王ファラオに奴隷として虐げられているところから始まる。そこで神はモーセという人物を指導者に選び、ファラオの独裁であるエジプトからの大脱出をさせる。そして彼らは逃れる為にシナイ山へ向かう道中で、貧困や自然の猛威等の数々の危機をモーセを介した神の奇跡を目の当たりにする。シナイ山にたどり着いた一行。神はここでかの有名な「十戒」をモーセに授ける。そして「十戒」を刻んだ石板2枚を契約の箱に入れ、モーセに安置するよう命じ、約束の土地カナンを目指しまた旅に出るのであった。この神とモーセの対面による「掟」の授与こそがユダヤ人が他民族から迫害される要因の一つとされている。逆にその迫害にも屈しない精神的強さの秘訣でもあると言われている。

こういったユダヤ人の起こりが記されている歴史的書物「旧約聖書」。もちろんこれは39冊も有る中でのたったの2冊。それも簡単に要約した内容。ここからはユダヤ人に新たな王が生まれ、過ちを犯し、また新たな王が生まれるという話。

ダビデ王の時代にはユダヤ王国とされる強大な国家イスラエルを築き上げた。紅海からチグリス川・ユーフラテス川までに及ぶ大きな国であった。ソロモン王には最盛期を迎える。聖地エルサレムに神殿を建て国際社会でも大きく貢献する。しかし異邦人の女性に対しては欲望を忘れる事が出来ず神を忘れてしまう。彼の死後内部分裂が起き、北のイスラエル王国と南のユダ王国に分かれる。しかしイスラエル王国はアッシリア王国にユダ王国はバビロニア帝国に侵略され崩壊しかつてのユダヤの民は各国へ散り散りになる。ユダ王国ではその後もユダヤ人を捕虜としてバビロンへ連行される。これをバビロン捕囚と呼んだ。ソロモンの建てた神殿からも多くの財宝を奪われユダヤ王国としては事実上壊滅する。

それ以後も「聖書の民」は「世界を移動する民」と呼ばれるぐらい民族的な大移動を繰り返していた。離散と再集合を重ね様々な土地へ移りながら約束の土地を目指す。バビロニア帝国がペルシア帝国によって滅ぼされバビロン捕囚は解放される。そして再びエルサレムへ戻り第二神殿を建設した。しかし疲弊しきっていたユダヤの民には神への誓いやモーセの「十戒」は過去の遺物という認識が広まりつつあった。ユダヤ中興の祖エズラ・ネヘミヤの熱心な布教により、眠っていたユダヤ教徒の信仰心が覚醒し、再びユダヤ教徒の勢いは盛り返す。

がしかし、セレウコス朝が現れユダヤ教徒を再び支配する。これに抵抗したハスモン家は見事支配から脱却しハスモン朝を築き上げかつてのソロモン朝と同じぐらいの規模を誇るユダヤ国家を建国した。当時ギリシャの影響を強く受けていたが、言語や文化も排斥し、モーセの律令をもとにしたユダヤ文化を堅持した。

しかしこれがユダヤ国家最後の独立国家となってしまう。当時のローマ帝国によってイスラエル再建は阻まれ再び捕虜として迫害される。そしてこの頃イエスが生まれ。イエスを断罪したユダヤ人としてさらなら迫害を受ける事となった。つまりこれが今から約2000年と少し前の話である。

そして2000年と少したった今でもユダヤ人という民族は生き続けている。その要因はいろいろあると思うけど、ユダヤ人である事を心から願えばなれるという血族に縛られない概念。さらに、経済や政治においての考え方が洗練された形として継承されている点。

迫害を繰り返されていたユダヤ人は情報の価値というものを人一倍大事にしていた。インターネットが発達する遥か前から情報産業に目をつけていた。さらに経済での理念としての金融業の基礎が彼らにはあった。同胞意識の高いユダヤ人はお金を貸す事にかんしてルールがあった。それは「トーラー」によるものでいくつか例を挙げると

 外人には利子を付けていいが、同胞には利子を付けて貸し手はいけない。
 7年ごとに負債を免責しなさい。さらに取り立てをしていいのは他民族つまり外人のみで同胞からは取り立てて はいけない。

など、同胞を守る意識が高い。さらに、
 担保を取る為に言えに入ってはいけない。その者が家から担保自ら持って来るのを待ちなさい。
 貧しい人々から搾取してはならない。賃金を支払う場合は日没までに支払わなければならない。それをあてにし
 てるのだから。

慈悲の精神も高い。しかし、この前半部分が現代の経済・メディアに色濃く顕著に表れている。それが今の世界の銀行であり、ハリウッド・テレビなどの映像文化の根底になっている。少し前から再び流行り出した都市伝説。信じるか信じないかはあなた次第です。この内容にも注目すべき事はたくさんある。

それは世界の銀行のオーナーが誰であるか、というこことその銀行がどんな業務をしているかである。

銀行へ続く。