ユートピアとディストピア

ユートピア

理想郷と呼ばれる世界。トマス・モアという作家が「ユートピア」という小説で作り出した言葉。牧人の楽園と呼ばれるアルケイディアとは違い自然的ではなく、人工的な社会性に滞りが無い完璧な社会主義国家のような世界。

ディストピア

ユートピアの対義語。独裁政治であり、人々の自由はその独裁によって制限されている。言論の自由や幸せを追求するような権利は無く、ただただ独裁者の制限に支配されている世界。

多くの小説や映画などの世界観にこの二つの考え方が大きな意味を持つ事がある。今回のタイトルの作品はその中でディストピアの代表作。

「V for Vendetta」
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第三次世界大戦でアメリカを撃破したイングランドは崩壊したアメリカに変わり世界の実権を握る。そしてイングランドは議長と呼ばれる武力の独裁国家となる。

深夜0次を過ぎると外出は禁止。政治批判の表現は禁止。テレビ等のメディアの占有。何か違反すれば裁判ではなくすぐに拘束される。といった超支配下に置かれたイングランドの地に謎の仮面の男が現れる。

その仮面の男は、1605年にイングランドで起きた火薬陰謀事件の首謀者として拷問を受けた末残虐な死刑にあったガイ・フォークスという歴史上の人物の仮面をはめて深夜0時過ぎ外出禁止の罪で軍事警察に追われている女をどこからとも無く助ける。

そしてその夜11/5になるとロンドンの裁判所を爆破。爆破とともに大きな花火を打ち上げ夜空に大きなVを描く。Vとは復讐のVendettaの頭文字でありこれは彼(V)の復讐の幕開けと語る。

さらにVはその日の午後テレビ局をハイジャック。独裁者の管理下にあったテレビ局で自らのテープを全国に流し、来年の11/5に今度は議事堂を爆破すると宣言する。その時にはこの不信感に塊の今の独裁に異論のある人は議事堂に是非集結せよと言う。

物語は彼の背景とその女の関係を辿りながら1年後に。そこには一つの復讐の終わりと次世代へのバトンタッチがあった。

超独裁ではない日本。しかし果たして本当に支配されていないのか?そんな事を深く考えさせられる映画。そして立ち上がり、闇に紛れた支配者へ挑む方法を導いたVが実際の現代社会にも大きな波紋を起こしている。

anonymous(アノニマス)と自らを呼ぶ匿名集団が生まれた。彼らは政治的不信感に対し真っ向から反対運動を起こす。その運動の際にその仮面をかぶり匿名性を守る。暗殺や幽閉など国家のパワーに対する防御としての匿名であり、また皆の意見であるという表現の一つ。

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ウィキリークスのジュリア・サンジ等もこの仮面を抵抗のシンボルとして使い、世界的に「抵抗と匿名の国際的シンボル」として定着してきている。

実際日本にもアノニマスジャパンというものがあり、その活動を日本全国で行っている。

ユートピアとディストピア。全てにおいて裏と表があり陰と陽がある。良い悪い善と悪ではなくただの2面性である。何かが良い、何かが悪いと決めつけると何か大事な事を見失ってしまう。

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